調査方法/赤外線調査
赤外線調査
専門の技術者が赤外線サーモグラフィカメラを使用して、タイル等の剥離部と健全部の熱伝導率による温度差を計測、外壁面から放射される赤外線の画像(熱画像)を専門のシステムで解析する事によって劣化状況を診断します。
弊社ではJAIRA法による信頼性の高い赤外線調査に加え、ドローン空撮による赤外線調査、THERMO DELTA/サーモデルタによる解析等、特殊な赤外線調査にも対応しております。
赤外線カメラを用いた外壁劣化調査方法は、国土交通省の診断指針に「赤外線法」として認められています。
赤外線調査の実施方法
赤外線調査は、高性能赤外線サーモグラフィカメラを三脚で設置して外壁を撮影する事で実施されます。
専門のスタッフが2名1組で、周囲の安全を確認しつつ、3〜80m程度の距離から撮影を行います。
大規模な設備が不要で、かつ離れた場所から行うため建物のテナント・居住者への負担も最小限に抑える事が可能です。
また、必要に応じてドローン空撮による赤外線撮影を行う場合もあります。
JAIRA法とは
日本赤外線劣化診断技術普及協会(JAIRA)によって定められた赤外線調査方法です。
外壁の劣化および損傷調査として「赤外線調査」を実施するにあたり、調査実施に際し厳しい条件を設定し、また事前調査に始まり、現地撮影、画像解析・診断、および調査結果の報告のポイントを整理し、適切な赤外線調査結果が得られることを目的としています。
信頼性に問題があるとされる事の多い赤外線調査ですが、弊社では日本で40人程度にのみ認められているJAIRAステップ2資格者による信頼性の高い赤外線外壁調査をご提供致します。
赤外線調査による外壁劣化診断の概要
建物の外壁面が太陽の日射や気温の変動等による温度変化を受けると、その面の断面形状と材料の比熱および熱伝導率等の熱特性の違いにより表面温度に差が生じます。
外壁材の浮き部は躯体との間に空気層があるため、密着している健全部よりも熱伝導率が低下し、結果的に健全部よりも高温になります。
赤外線調査では、その結果生じる表面の温度差を赤外線サーモグラフィカメラによって記録し、得られた表面温度分布を解析する事によって浮き部等を検出します。
赤外線調査による外壁劣化診断例
現場で撮影した赤外線画像を元に解析を行う事によって、浮き・劣化の診断を行います。
その際、浮き以外にも変温の原因となる要因があるため、周囲の状況・過去の診断例を元に「異常では無い変温部」を除外していく事が解析作業の中心となり、高い専門性と経験が必要となります。
赤外線画像(熱画像) | 可視画像 |
壁面の数カ所に、タイル形状の高温部が見られます(赤外線画像中、赤丸で囲まれた赤い部分)。 |
ドローン空撮による赤外線撮影
ドローン(無人航空機)により、空中から赤外線撮影を行います。
地上からの撮影が困難な高所や地上から見えない範囲、人が立ち入る事の出来ない区画、海上施設、法面等の赤外線調査に用います。
同条件では精度、コスト等が通常の赤外線調査に劣りますが、通常の赤外線調査が行えないさまざまな条件下で赤外線調査が可能となります。
変温画素抽出技術による赤外線熱画像解析
周囲の健常部との温度差がある変温部(異常部)を画素単位で抽出する弊社独自の変温画素抽出技術によるご報告書もご利用頂けます(別途料金がかかります)。
また、THERMO DELTA/サーモデルタによる解析にも対応します。
赤外線調査のメリット・デメリット
赤外線調査には下記のようなメリット・デメリットがあります。
打診調査等と組み合わせる事により上手くメリットを引き出す事が、全体の効率化に繋がります。
赤外線調査のメリット・デメリット | |
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メリット |
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デメリット |
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赤外線調査適用範囲
赤外線調査は、外壁劣化診断以外にも様々な用途での利用が可能です。
以下、建築物における適用範囲の一例です。
赤外線調査適用範囲 | |
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外壁診断 |
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漏水診断 |
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漏熱・温度分布診断 |
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施工検査 |
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